家族が亡くなったときにネット銀行や証券のパスワードはどこに聴いたら教えてもらえますか?

金融機関名がわかっていれば、調べてもらえます。しかし不明だとかなり大変なことになります。

ネット銀行もネット証券も、普通の金融機関店舗と同じ

今は通帳も廃止されてスマホで送金する時代ですので、もしもの事があったときに、家族にどうやってネット金融機関の詳細を残すかは大切ですね。

ただ銀行名などが分かれば、店舗に伝えて、所定の書類を用意して手続をすれば、相続することができますから、とりあえず安心です。

具体的な金融機関名などが分からないときは?

問題は具体的な金融機関名が分からないときです。

これが「デジタル遺品」問題として注目を浴びる原因です。

実は2020年の1月に、はじめて国会でこの問題が取り上げられました。

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維新の会の串田衆議院議員が、

「ネット上の金融機関の詳細が分からないときに遺族は確認する方法が無い。税務署が把握している情報を公開してはどうか?」

などと質問しました。

ところが、財務省の答弁は、

「税理士などに頼んで金融機関に調査してもらって欲しい」

でした。

串田議員から

「どこの金融機関か分からないのに、どうやって調べれば良いのか」

と重ねて聴かれても、財務省の回答は同様でした。

つまり、国もどこも面倒見てくれないので、自分で探すしかないのです。

 

備えておかないと家族がデジタル遺品でとても困ります。

オンライン金融機関は、通帳どころか紙の情報が一切ないため、パソコンやスマホの中の情報から探すしかありません。

ところがデジタル機器はログインのパスワードなどが分からないと開くこともできません

ところが今のデジタル機器は昔よりセキュリティが厳しくなり、パスワードが分からないと開くことができないのです。

こうして、存在が知られないまま、遺族にも渡らず、消えてしまうしまう資産が今後どんどん増えていくでしょう。

※ちなみに税務署からは遺族が知らないものも含めて、相続税はしっかり請求されます。

 

この問題に限らず、デジタルが使われるようになってまだ20年ほどのため、「万一の際のデジタルの扱い」はまったく整備されていません。

つまり自己責任で備えておかないと「泣くのは自分と家族」という事になってしまいます。

国や法律はトラブルが顕在化しないと動かないのは歴史が証明しているとは言え、残念な限りです。

このギャップを埋めるためには、自己防衛策としてデジタル終活をしておく必要性があると思います。

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