電話帳の廃止からもわかるように、固定電話はいらない時代になりました。セキュリティの観点からも固定電話の廃止を検討しましょう
とうとうNTTの電話帳が廃止されたわけ?
2020年の10月にNTT東日本・西日本の個人や企業の固定電話番号が記載されている電話帳「ハローページ」が廃止され、発行も配布も中止されることが発表されました。
NTTの廃止の理由は、
- 「携帯電話やインターネット等、固定電話の代替手段の普及」
- 「通話アプリやSNS等のコミュニケーション手段の多様化」
- 「個人情報保護に関する社会的意識の高まり等の環境変化」
です。
これから電話番号を調べる時は、「104の番号案内」か「職業別電話帳のタウンページ」を使えますが、ネットで検索が当たり前の今、電話帳がなくても、困る事はまったくありません。
NTTも「大量の個人情報が載っていて、悪用されることも多く」対応に苦労するし、コストもかかるしで、廃止に踏み切ったのでしょう。
そもそも電話帳は昔はすべての電話番号が掲載されていましたが、
すでに「固定電話はセールス電話ばかりかかってくるだけで使わないからいらない」と廃止した方も多いと思います。
なぜか固定電話の番号はネット上にも流出している。
さて今でも電話番号は、個人や宛先を特定できる情報としては、もっとも非常に大切な個人情報です。
また今では電話は単なる連絡手段ではなく、本人認証の鍵としても使われることが多くなりました。
例えば電話番号を宛先とする「スマホのSMS」は金融機関の本人確認の手段としてもしばしば使われています。
スマホを盗まれて、内部の情報はロックしていたため見られなかったとしても、SIMカードを抜き取られて悪用されると、本人に成りすますこともできてしまいます。
ところが大切なご自分の固定電話の番号を「03-○○○○-○○○○」のようにハイフンをつけて入力し検索すると、名前や住所が表示されることがあります。
かつて個人情報保護意識がルーズだった時代に、公開されていたNTTの電話帳情報を元に、独自の情報も加えて「電話帳データベース」を作り、販売している名簿業者のサイトが多いです。
この手の業者は「公開されている情報だから」と決して掲載削除に応じることはありません。いったん電話帳に記載された電話番号には著作権はないのです。
つまり電話番号も「一旦流出すると削除することは困難」です。
しつこい勧誘電話や電話を使った犯罪は、この手の名簿業者のデータを元にかけてこられることがほとんどです。
固定電話は詐欺の温床?
「オレオレ詐欺」や高齢者狙いの「不当な販売」もほとんどは固定電話あてにかかってきます。
今では安全を考えると、固定電話は廃止した方が無難な時代になっているかもしれません。
固定電話や流出している電話番号の危険性について詳しくは、デジタルキーパーの公式ブログの以下の記事もぜひご覧ください。
NTTの電話帳「ハローページ」の廃止が発表されました。携帯が普及し、固定電話の番号が詐欺で使われるなど弊害が目立つ現在、…
なお、いろいろなサービスの登録で電話番号を求められることは多いですが、携帯の電話番号はこれからますます大切な個人情報になります。
固定電話時代のように、流出して勝手に使われてはたまりません。
情報の取り扱い扱いが信用できる場合を除いては、慎重に判断しましょう!